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昨今の厳しい経済環境下において、改めて物流費への注目が高くなっていますが、多くの企業で物流部門が単独で、コストを低減できる余地はほとんど残っていないのが現状です
ある程度やりつくした物流費を無理にコストダウンしようとすると、業者いじめにしかならず、荷主にとってもメリットはありません
しかし、物流費低減する余地がないわけではありません
物流費は事業活動の結果で発生するコストであり、コストを決定する要因まで掘り下げ、その要因に対策を打つことで、物流コスト低減を実現することができます
ただ、物流コストを決定する要因は、物流部門単独では手を打てない領域がほとんどで、販売部門や生産部門の協力がないと実現はできません
言い換えると、経営者が物流費低減ではなく『全体最適による収益改善』ととらえ、コストを決定する【要因】と【コスト】の関係を理解した上で、全社体制で進めることが必要です
ここでひとつ事例をご紹介します
物流コストという入り口であっても、事業に対して全社的視点をもてるかどうかでその成果が大きく変わるという事例です
事例
E社は、食品会社の大手で物流の水準もかなり高いとされていました。
毎年物流部単独でできるコスト低減を積み重ね、かなりの効果を出してきました。しかし、近年コスト低減の大きなネタも見つからず、当社にネタを探してくれとご相談に訪れました
当社からは、E社のレベルを考慮し、物流部の範疇で解決できるテーマと全社的に取り組むテーマにわけ検討を進める提案をしましたが、物流部長はあくまでも物流部の範疇での成果にこだわり、結局お手伝いをすることなく終わりました
時は経ち、新しくE社の物流部長になった方が当社のセミナーに来場され、改めてお話しをする機会があり、聞いてみると、物流部は、『物を運ぶだけ』の位置付けになっているとの事でした
当時の提案内容をお話すると、すぐにやろうと言うことになり、物流部長は社内で全社プロジェクトを立ち上げ、販売や生産を巻き込んでの活動を開始しました
活動を進めると物流部の権限でできるコスト低減余地が少ないことが明らかになるとともに、物流発生コストの要因が見えてくると、経営層を含め全社が、宝の山を見た心境になったと後でお聞きしました
その後の活動で、配送費のほかにも各部門の協力が得られたこともあって、在庫圧縮による保管料の低減も実現できました
物流部はロジスティクス部になり、現在はSCM部と名称を変え、全社の量とコストを管理する重要な部門になっています
新任の物流部長が営業出身であったことで幸いしたのかもしれませんが、全社の活動に理解を示した経営層や協力を惜しまなかった生産や販売部門の方々の見識や姿勢には感動すら覚えました
この事例は、部長という中間管理職からの起案で始まりましたが、ほとんどの企業ではマネージャー層からボトムアップ的に全社を巻き込んでのプロジェクトをはじめるのは難しいのが実態です
この案内をご覧になった事業責任者の皆様におかれましては、一度物流担当の方に声を掛けられ、全面的にバックアップすることをお伝えてください。収益向上につながる効果が得られます
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