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HOME > コラム > 第10回収益の源泉である営業部門を起点とした収益改善活動について(その2)



当社の提案する収益最大化を実現するためには、全体最適化の追求が必要で、顧客との接点である営業部門の改革なしには実現できません。
この意味から、今回は多くの企業で聖域化されていると思われる営業部門を切り口にした改革の必要性についてご案内します。

言うまでもありませんが、営業部門内だけでの改革活動だけでは得られる効果は限定的ですので、経営層の皆様が経営課題として認識し、全社を巻き込んだ、継続的な取り組みが大前提となります。

では、具体的に営業部門を切り口にした収益向上とはどういうことなのかをご案内します。

収益改善の入り口(着手順序)はどこからか?という質問が寄せられます。
【収益の見える化】のひとつの手段として変動損益計算書をご紹介します

企業によって、特性や環境、文化など様々で、効果的な取り組みは一様ではありませんが、ひとつの有効なツールとしてご案内します

*変動損益計算書とは

・ある期間の事業活動結果として、得られた収入と、収入を得るための活動費用を集計し、利益計算する計算書が損益計算書です。
・作成目的により財務会計と管理会計に分類でき、適用ルールが異なります。
管理会計では、組織の意思決定や業務活動のコントロールに用いられるため、利益管理しやすい変動損益計算書が使われます。
・変動損益計算書は、組織の意思決定やコントロールの目的に応じて様々な作成単位や書式があります。
例えば、事業単位、製品単位、営業支店単位、販売ルート単位、顧客単位等があります。さらに、利用目的によって作成単位相互の組み合わせが存在し書式が決まります




簡単に言うと、変動損益計算書は、収益性から事業活動の実態を「見える化」して、事実を共有化することから、収益性向上に向けた事業活動変革への出発点として、有効な手段です

しかし、変動損益計算書を作っただけで、実業務に使えなければ意味がありません


ある企業での事例をご紹介します

 原料費高騰に伴う販売単価改定のため、事業部のガイドラインとして、販売単価5%アップを指示され、取引先と折衝を重ねていました。
 その後の折衝で、取引先から販売単価5%アップの代替案として、販売数量の5%アップを保障する逆提案がなされました。
 この逆提案を、承認すべきでしょうか?

結論は、『この取引先からの逆提案は受けてはいけない』ということでした

取引先から逆提案された数量増を受け入れただけでは、事業部のガイドラインにしていた利益を達成できなかったからです。
【収益の見える化】することで、事業部としての販売単価のアップの狙いを確認し、取引先に再提案する必要があったのです

取引先との折衝で、収益性やコストを意識したやり取りができるかどうかは、自社の取り扱い製品のコスト構造が、見えるようになっていることが前提で、さらに実践に使えるようになっている事が収益性向上の鍵になります

その出発点が、見える化であり、ひとつの手段としての変動損益計算書なのです

本コラムの『第8回収益重視の全体最適運営を実現している先進的企業のご紹介』で、ご紹介した大手繊維メーカーのように、経営層・管理者層は当然のこと、営業担当まで原価意識・コスト意識を持っている企業と持っていない企業とでは、収益性に差が出るのは当然のことです

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『変動損益計算書』は、以下のような判断にも役立ちます

①アイテム数設定基準の判断、生産中止の判断基準
    ・適正アイテム数の設定や生産中止の判断は、経営資源の有効活用の重要なテーマです。基準の設定や判断材料として大変有効です


②収益を向上させる販売品種(短期的販売のプロダクトミックス)
    ・収益最大になるプロダクトミックスと①の適正アイテム数を合わせて検討すると効果的です

③顧客別の収益貢献度、製品別の収益力評価
    ・「この得意先は売上高は大きいが、はたして儲かっているのかわからない」とか、「この製品は売れてはいるけど果たして儲かっているのかわからない」といった懸念を検証できます

④収益最大化の在庫基準
・在庫は圧縮するだけではなく、販売と生産のトレードオフの関係の中で収益最大化する在庫基準の設定が重要です

いずれも営業部門が大いにかかわるテーマですが、営業部門単独で解決できる問題ではなく、経営課題として、全社一丸となって取り組む必要があります

いかがでしたか

収益性を重視した活動には、見える化が重要だと言うことを感じていただけましたでしょうか

なかでも、コスト・収益の見える化を実現する『変動損益計算書』は営業部門の行動変革だけではなく、全社を収益性向上の方向性に導くための判断基準として大変有効なツールです

問題だとわかっていても、どこから手をつけていいかわからないなど、お悩みの方はご相談ください


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