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HOME > コラム > 第12回収益の見える化のご紹介【収益源マップ】



このご案内の中心である【全体最適による収益性の向上】は基幹系業務のほぼ全体が領域であるため、本格的な活動への入り方も非常に重要です

よく言われる話ですが、創業社長の頭の中には組織がいくら大きくなっても収益をコントロールする『ツボ』が手に取るようにわかるといいます
収益の見える化はその『ツボ』を明らかにするためであり、経営の一体化のためには必須のポイントで、大変に重要です

多岐にわたる重要なポイントがある中で、今回は【収益の見える化】の中の一つの手段『収益源マップ』をご紹介します


わかりやすくお伝えするために事例をご紹介します

とある包装資材メーカーでの話です

この企業の生産品の特性は、高規格品と汎用品があり、双方とも受注生産を前提にしていますが、実態は営業部門からの情報をもとに見込み生産をおこなっています

高規格品の位置付けは、ユーザーのニーズをそのまま実現しています。使用する金型もユーザーの負担です。見積段階での基準粗利率は汎用品にくらべ高めに設定していました

汎用品はこのメーカーが金型代を投資し、規格品としてラインナップしています。稼働率を確保し、固定費を回収する目的で、基準粗利率は市場での競争力に合わせ、低めに設定されていました

社内の認識では、以下の通りでした

・ 高規格品=儲かる
・ 汎用品 =薄利多売
ご相談いただいた背景は、この企業が先陣を切って開発した製品カテゴリー(高規格品群)に競合メーカーも参入してきたことで、この先コスト競争に突入することが想定されていました。
そこで、事業部長が構想した事業方針を全体に浸透させるためにご相談されたとの事です

ご相談いただいた当社は、全社の認識や方向性のベクトルを合わせるために、収益の見える化に着手し、その中のひとつとして【収益源マップ】を企業側のメンバーと一緒になって作成しました。作成の手順、方法については当社コンサルタントが指導しました。
結果は表の通りです(機密情報の関係で項目、数値は加工してあります)

詳しく表を見ていくと、縦軸に製品の規格、横軸に用途が記されています。製品の規格ごとに基準粗利率を記載しています。製品規格と用途の交点に限界利益を記し、製品群ごとの構成比を明記しました。その右側に製品群を製造した製造所要時間比を記し、利益乖離率(限界利益構成比-所要製造時間比)を算出し、マーケットから得られる収益の割合と生産能力(経営資源)の使用割合を比べられるようにしました

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この表から判ったことは以下の通りです

・ 高規格品は、経営資源の活用度から見ると汎用品より貢献度が低い
・ 逆に、汎用品は経営資源を有効活用に貢献している

社内の共通認識になっていた【高規格品=儲かる】が、経営資源の有効活用の視点から見ると、そうでなかったということです

ただ、ここで注意しなければならないことは、単純に高規格品の販売を控えて、汎用品の拡販に注力することを経営方針にするような単純な話ではなかったのです。
高規格品は、この企業にとって技術力を市場にアピールする看板製品であり、市場で採用されることは企業価値を高めることに多大な貢献をしているので、あくまでも双方のバランスが大事だったということです

この企業がとった対策は、以下の通りでした

  1. 汎用品をさらに強化する
  2. 高規格品群の差別化を推進する

でした

ここまでの検証で事業部の進むべき方向性が明らかになり、それをもとにして各部門のベクトルをあわせることができました
現在は方針の実現のため、生産、販売、物流といった個別の分科会で実務ベースの改善改革を行い、各部門が一堂に会する全体会議でその進捗と方向性の確認をする進め方で、将来想定される厳しい市場環境に立ち向かう準備を始めています

皆様いかがでしたでしょうか

この企業の場合、限界利益を実態にあった形で算出できるレベルにあった分だけ、検証から実際の活動への移行が短期間で実現できました。
しかし、原価計算制度が整備されていない場合でも方向性の目的のレベル感に合わせて、今保有しているデータを最大限活用することで、検証は可能です
例えば、この企業では限界利益を評価する数値として採用しましたが、本来正確ではないにしても方向性が狂わない前提であれば、見える化の手段としては、例えば営業利益を指標にしても有効です。
将来的にこの評価方法を使って事業管理を行っていくと判断した際に、正確な原価計算制度を導入すればいいのです

当社アルファブレーンコンサルタントでは、企業や事業が全体最適の視点から収益性を最大化するための研究に早くから着手しており、今回ご紹介した【収益源マップ】以外にも、全社のベクトルをあわせる手段としての見える化の方法をご提案しています

また、全体最適を実現するために必要なもともと価値観の異なる関係部門を巻き込んでの活動を数多く支援してきた経験を有していますので、この類の活動に着手する際は是非ご相談ください

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