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企業の高収益体質実現のための業務と管理のしくみを構築支援するコンサルティング会社
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今回は当社がお手伝いした事例を紹介しながら、全体最適による収益向上の活動についてご案内します


A社の事業は、自社工場で生産した素材を販売するほかに、その素材を子会社が加工し、市場に製品を供給することです

ご相談をいただいた背景は、海外での売上が50%を超え、厳しいグローバルでの販売競争に突入しています。
きっかけはリーマンショック直後に受注が半減した際に対応が遅れ、事業全体の収益が悪化した際に事業部長が、マーケットの変化に即応できる体質づくり(=体質改善)の必要性を感じ、当社にご相談をいただきました

A社が本格的な活動に入る前の準備の概略は以下の通りです

①今後の進め方を検討するため、予備調査を実施

(対  象)自社工場

(期  間)2日間

②体質改善のための課題抽出・目標設定・改革シナリオ立案のために本調査実施

(対  象)自社工場・子会社・本社業務部門

(期  間)4カ月間

(調査結果)*コンサルティング企画書からの抜粋

ⅰ)事業全体としての課題

  • 採算情報の随時提供
    • 顧客別・アイテム別・採算把握の随時可能化など収益の見える化実現(管理会計の導入、単体と連結による連結製造原価、変動損益計算書作成、採算分析の実施)
  • 予実績管理の強化
    • 予実績の差異把握、差異分析と要因解析、対策立案と目標設定から実行に至るマネジメントサイクルの徹底。マネジメントサイクル推進の前提には、製造現場の量やコストによる定量化が不可欠
  • 判断基準としての指標整備
    • 世間一般的に、多くの企業で工場管理は量を基準としており、コストとはなっていない。御社も同様である。そのため、収益上から判断すべきことが、勘や経験に頼らざるを得ない部分もあると推定する。今後、量だけに頼らず、コストや利益のもの差しを導入し、収益管理に寄与させるべきである(=管理・統制指標の設定と運用)

ⅱ)自社工場・子会社の課題

  • 生産・加工能力の定量化
    • 差異定量化には、製造現場の見える化が必須。同時に、コントロール可能な状態に持って行くことが不可欠
    • (差異分析と要因分析に不可欠、製造としてのインフラに相当)
  • 定量目標設定による活動推進
    • 活動進捗が分かりやすいので、定量的な目標設定を推奨する
    • (たな卸資産の圧縮、回答納期遵守率の向上)
  • 管理指標の設定
    • コスト判断が可能な指標設定も含む
    • (全体統制機能と各部門役割機能の設定に不可欠)
  • 顕在化済み課題の解決
    • 個別課題への取り組み。自主取り組み課題は、プロジェクトに報告していただき全体との整合性を図る

ⅲ)販売サイドの課題

  • 予実績管理の強化
    • 事業部全体の項で述べた内容と同様
  • 採算分析情報の提供
    • (顧客別・アイテム別・採算分析)
  • 営業見積基準の再構築


 という報告をしました



 要約すると以下の通りです

マーケットに即応できる体質づくりをしたい

収益向上に向けた事業の方向性を描きたい

現状を定量的に判断する材料が揃っていないことが調査で判明

定量的な情報(コスト情報)は今まで持ち合わせていなかった

定量的な情報を入手しようとすると管理会計制度の導入が必要

管理会計を導入するには、全社の協力が必要

特に<ものづくりサイド>の定量化が重要で、基準能力の設定や工程の見える化を実現する必要

管理会計は導入するだけではなく、継続して活用することが重要

収益向上に向けて、管理会計制度を活用し、随時マネジメントサイクルを回していくことが必要

最終的には、販売部門が見積を提出する段階で、政策的(シェアを取りに行くのか、利益を確保する等の判断など)価格設定をできるようになることで、収益向上に寄与していくことが必要



・・・とはいっても、事業を支える<ものづくりサイド>にも課題は多く、収益向上のためには、並行して課題を解決していく必要があった。
そのこともあわせて提言し、必要性を強く感じていただけたので、ふたつの大きなプロジェクトをはじめることになった



以上の調査結果を受けて、事業部長をオーナーに、全社の課題を審議・調整する「推進委員会」と生産サイドの課題解決のプロジェクト、収益の見える化を進めるプロジェクトを構成し、本活動にはいりました

各プロジェクトを具体的にご紹介します

まず、<ものづくりサイド>のプロジェクトです

管理会計制度を導入しても、事業を支える特にものづくりに関する機能がある程度の水準に引き上げられないと、収益向上には結びつきません

調査の段階で指摘したように、様々な課題を抱えている<ものづくりサイド>に関して以下の通り取り組みました

本社の生産管理機能と自社工場・子会社(加工委託先)を含めた、受注予測~生産~正式受注~出荷までの範囲で、マーケットの環境変化に対応できる体質強化を具体的テーマ(各部門の機能・役割の設定、生産管理業務プロセスの構想立案、工場固有の課題解決)に沿って進めました

ものづくり全般においては、各部門・工場・子会社が本来持つべき機能を発揮していないことから、全体最適の視点から見た、ものの流れをコントロールする必要がありました

ものづくりの分科会では、全体をコントロールするためと収益の見える化のために判断基準の元となる、生産・加工能力の見える化から着手をしました。
現状を把握するためにも、目標を設定するためにも、現状の能力の見える化は大変重要です

本社の生産管理部門を中心とした分科会では、本社機能とものづくりの現場の機能と役割と明確にする取組みから着手しました




もうひとつが、収益の見える化のプロジェクトです

上記調査結果の部分にも記しましたが、最終目標である収益向上に向けてマネジメントサイクルを回すためには、収益の見える化が必要です。
そこで標準原価制度の導入に着手しました

こういった管理会計の制度の導入は、道具の導入だけにとどまらず、目的に応じて必要な指標を算出することに活用することが重要です。
例えば部門間にまたがるトレードオフの関係を解きほぐし、収益向上に寄与する方向に判断をする【統制指標】を設定したり、経営層、管理者層、実務層で必要に応じ、目的に合致した使い方ができるようになることが重要です



このふたつのプロジェクトは、オーナーである事業部長からの強いトップダウンとそれを受けた管理者層(部長クラス)・実務者層の問題認識の高さ(当社の支援した企業の中での比較)から、全社一丸となって活動が進められました

A社は、経営層だけではなく、管理者層・実務者層も自らの事業の収益向上に不足している部分を各々が認識しているため「自分たちのプロジェクトに不足している部分は外部リソースを使う」というスタンスでしたので、コンサルタントは必要に応じ、ノウハウの提供とプロジェクトマネジメントも含むA社が不足している機能を補完することが役割でした

A社のコンサルタントの活用の仕方は、良い使い方だと率直に思ったと同時に事業部長の経営センスはすばらしいと感じました。

その理由は、以下の通りです

A社の活動の最終的な目標は収益向上です。
しかし、各プロジェクトともに最初に着手したのは企業の基盤を強化するという一見地味な活動でした

目的・目標を達成するためには、一足飛びで最終到達点へたどり着けることに越したことはありませんが、企業には経営管理レベルも含めた実力があり、そこを無視した活動は必ず破綻します


なぜなら企業・事業の機能や役割を担うのは『人』であり、『人』が変化し事業基盤が強化されることが重要であることは言うまでもありません

その意味から企業体質を強化し、収益を向上させるために必要なのは、『人』に着目した活動です。つまり、人材育成であり、能力開発であり、機能強化です

そういった『人』に着目した基盤強化の活動に対して、経営者としての視点・価値観をもてるかどうかが、企業や事業を発展させる大きなポイントとなると考えます

コラムをお読みの経営層の皆様には是非とも、この視点・価値観をお持ちいただきたいと思います



当社は、目的・目標を達成するために、事業の特性や風土・体質、実力に合わせた進め方を課題解決の優先順位付けなどを通してご提案し、活動を円滑に進めるサポートします

環境の変化に対して、対応ができないであるとか、事業の方向性を改めて確認したいという課題をお持ちでしたら、当社にご相談ください

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